ホワイトアウト WHITEOUT : レヴュー(MOVIE)
(Update:2005/01/16)
【公開】 2000年08月19日
<監督>若松節朗 <原作・脚本>真保裕一 (以上、敬称略)
〔あらすじ〕
日本最大の貯水量を誇る新潟県奥遠和ダム。
ダムの職員の富樫輝男(織田さん)と同僚の吉岡和志(石黒賢)は、遭難者の救助のために猛吹雪の中を出発。
しかし救出中にホワイトアウト(=雪などであたり一面がまっ白になり, 周囲の見分けがつかなくなる状態を指す、という気象用語)にあい、親友の吉岡を亡くしてしまう。
それから2ヶ月後。
吉岡の婚約者・平川千晶(松島菜々子)がダムを訪れた日、ダムと発電所ががテロリストに占拠されてしまう。
犯人グループは「赤い月」(リーダーは宇津木=佐藤浩市)のメンバーである。
彼らは、ダム職員たちと千晶を人質に政府に50億円を要求。
もし拒否すれば、人質の命は無く、またダムを爆破すると。
ダムが決壊すれば、下流で生活している20万世帯が一瞬で飲まれてしまう。
タイムリミットは、24時間。
悪天候のもと、警察も手が出せない。
そんな中、富樫は人質となった千晶、同僚たちと住民を守ることを決意。
たった一人で犯人グループに闘いを挑む!
主人公とテロリストの息詰まる攻防戦が緊張感たっぷりに繰り広げられる、そんな極限状態の中で闘う人々は、
富樫輝男:
ダムの職員。遭難者を救出作業中に、不慮の事故で親友である同僚・吉岡を失う。その吉岡との"約束"が、テロリストに立ち向かう原動力になっている。亡き親友の婚約者を守るために、たった一人で闘いを挑む。
平川千晶:
遭難した吉岡の婚約者。
吉岡を見殺しにしたと、富樫を憎んでいる。
吉岡のことが忘れられずに、彼が最期を迎えた地を訪れ、武装したテロリストに捕らわれてしまう。
極限状況のなかでも冷静さを失わない気丈な女性。
宇津木弘貴:
テロリスト集団「赤い月」のリーダー。
車イスの身である。
発電所職員を人質にダムを乗っ取り、下流域の住民の命と引き換えに政府に50億円の要求をつきつける。
不気味な狂気を漂わせる非常な男。
〔感想〕
映像化不可能と言われていた真保裕一氏のベストセラー小説の映画化。
「東ラブ」ショックとも言える後遺症から立ち直るきっかけとなった「振り返れば奴がいる」ほか数々のTVドラマでタッグを組んだ若松監督の初監督作品。
主な共演者は、ズバリ雪山!といえるほど、作品の大半は雪山と織田さんがスクリーンを独占!!
日本最大6億トンの貯水量という巨大ダムを占拠したテロリストに勇敢にも、たった1人で戦いを挑むダム職員の富樫(織田さん)。
遭難者救助のために同僚の吉岡と猛吹雪のなか出発する。
しかし救助した遭難者を運ぶ途中、吉岡が負傷。富樫は応援を呼ぶために下山しようとするが、ホワイトアウトに遭遇し......。
吉岡を救えなかった富樫の心の葛藤、そして富樫を恨む同僚の婚約者・千晶や事件の行方をただただ見守るしかない警察など、いろいろな人間の苦悩や悲しみを見据えたドラマだと思います。
同僚・吉岡の遺体との対面後、むせび泣くような富樫、そして吉岡の婚約者の会社へ出向き、会えずにコーヒーで暖をとる富樫。
赤い月のリーダー・宇津木(佐藤浩市)との壮絶なバトルなどなど、ふと思い起こすだけでも、イロンナ織田さんの表情が浮かんできます。
そんな中でも最も圧巻だったのは、そぅ、警察・長見署署長の奥田(中村嘉葎雄)と電話で富樫が話すシーンですね。
中村さんの、あの、味のある声で疲れきった富樫を包み込んでくれるような、そんな包容力を感じさせてくれたシャベリ、そしてそれに淡々と応える富樫......。
なんでも中村さんの声を先撮りしておいて、それを現場に流しながらの収録だったそうです。
3分ぐらいの織田さんのアップが続く重要なシーン。
このシーンのために全編あるのでは、と思うくらい、本当に魅せてくれます!!
観終わったあとに鳥肌がたったのをよく覚えています。
日本の映画界でもこれだけスケールの大きい娯楽作品ができるんだと正に体を張って証明してくれた大作でした。
この映画は織田さんの32回目の誕生日である12月13日にクランク・インしました。
地上90m、そして幅0.9mのキャット・ウォークで祝福を受けたそうです。
黒部ダムに始まり、黒部ダムで終わる。
黒部ダムと言えば、あの「世紀の大事業」と言われ、7年の歳月と当時の金額で513億円の工費、そして延べ1,000万人を越える人の手によって作られたダムです。
そんな当時の男たちの生き様に、たとえ一瞬でも思いを馳せることができた、そんな今回の撮影だったろうと思います。
男の約束、このテーマのもと、富樫がダムを守り、また仲間をも必死に守り抜く姿に静かに感動をかみしめた1人です。 皆さんはどんな感想をお持ちですか......。
因みに、今現在でも若干覗ける私のお勧め記事はコチラです。
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