シネマホリック 織田裕二インタビュー #492/「椿三十郎」
O/A : 2007.11.26(月)<CS・日本映画専門チャンネル>
番組自体は15分、まず1分半ほどの予告編が流れ、画面右にインタヴューアーのフジTV・塩原アナ、そして左に織田さん。
織田さんのお召し物は、黒のシャツ、黒のスラックス、黒い靴、そして茶ツィードのジャケット姿。
内容はだいたいこんな内容ということです。
塩原:作品をご覧になっての感想は?(以下、黒・明朝字体)
「僕自身初めて映像を観たのは完成形になってから。1カットずつのモニターで観ることも、ラッシュと言われる途中で1〜2日分を映写機で観ることもあるけれど、今回監督からはソレさえも観ないでくれということだった。だから観るとどぉしてもダメ出しから始まります。」
世界のクロサワ・ミフネ作品のリメイクにあたり、森田監督が、『現代の三十郎を演じられるのは織田さんしかいない』、という事を聞いたときは?
「実際、監督から会いたいと言っていただいて会った時に、これは本当に役者冥利に尽きる、それほど嬉しい言葉はないです。同時に今回特殊だったのは、オリジナル作品ではないということ(=リメイク作品)。今までやったことがなくて、前作を観てみたら、これは面白い。知らない事がもったいない、と思った。僕らの下の世代に聞いてみても知らない人が圧倒的だった。せっかく先人たちがこれだけの素晴らしいものを作ってくれているのに、外国の人たちはどんどんリメイクしていっている、それなのにどぉして同じ日本人の僕たちは、放っておいている。ある種、怒りじゃないんですけど、もったいないじゃないですか。改めて海外の人から良さを再認識させられちゃった。本来なら僕たちの先輩なのに・・・不勉強だなって思いました。
実際映画観てもそぉだし、まず台本読んだときに『監督、どこか変えるんですか?』と聞いたら、『いやっ、このままでいこうと思う』。僕も同じ印象を受けた。2007年のいま観てほしい映画のために書かれた本なんじゃないか、そのぐらい今におきかえて楽しむことが出来る」
どんな気持ちで撮影に臨まれたのか?
「最近、スタッフ、年下の傾向が多いけれど(ここで塩原さんを始め、スタッフたちの笑い声が)今回久々に新人の時のような気分。大ベテランの方たちが、ずらっ! 日本映画界の今のベテランというベテラン皆を揃えたぐらいの。個々ではお会いして作品もやってるんですけど、その人たちが一堂に会してる、しかもいつもと違う空気。あの緊張感というか不思議なプレッシャーは経験したことがない。
実際、撮影所に初めて入ってセットの日、セットに見えなかった。建物があるんですが、そのどこへ乗ってもいいし本物なんです。所謂、はりぼてではないし、なんだこりゃ?! 林のなかに立ってるお寺なんですけどね(=これは冒頭のシーン)。それを初日に撮ったんです。
(ここで織田さんの右後ろ画面後ろにそのシーンが流れ)どこ使ってもいいよ。柱を叩いても本物のぬく(?)だし、全てが本物で出来てるし、木も本物の木が何百本も用意してあるし、こぉれは半端じゃねぇ作品だぞ。その時に、敢えて値段は聞かなかったけれどいくらかかる映画なんだろう?って。今も怖くて聞けないですけどね。たぶんいろいろサービスしてくれて出来ているんだろうけれども・・・じゃないのかな?何しろ恐ろしくて考えたくもないけど。
あの黒澤さんて何でもこだわるということでも有名だった、たぶん負けるわけにはいかないっていう気合なんですかね、凄〜〜かったですね。
殺陣をやると言ったときも、綺麗な舞いのような殺陣ってあるじゃないですか。自分もあんまりリアリティのない殺陣って好きではない方。監督からリアルは要らない、でもリアリティは欲しいと。今回もイヤだったんですけど、本当に人に宛てて引っ張って斬ってるんですよ、ひとりひとり。内側に雑誌かなんかいれてくれればコッチもやり易いって言ったんです。殺陣の方は嫌がるんです、大丈夫って。大丈夫じゃないんだよ、竹光だって! 下手すりゃほんと斬れますよ、スパッて。特殊なカーボンみたいな素材をいれてやってますけど、手などの入れられない部分もでてくるんです。そこはイッパツでOK出したいなって思うぐらい。でも皆(=殺陣師の皆さん)向こうから斬ってくれって言うんですよね。この作品にかける一人一人の思い、キャストの本当に1カット出てるか出てないかぐらいの人までが凄い勢いで、これは普通じゃないんだっていう。
殺陣師さんも本当に面白いアイディア持ってきてくださって、僕もその通りだと思った。三十郎、そろそろ四十郎っていうセリフがあるんですけど、20代、30代になったばっかりではない男の殺陣っていうのはどぉいぅ殺陣なんだろう?脂気はまだある、でも何か衰えだったり、何かを感じさせてくれる殺陣ってなんだろう?
その時に伝説になってる30人斬りみたいなそぉいぅシーンの時にも、前作には無いんですけど、ちょっとそぉいぅ、人を斬る大変さ、スーパーヒーローではないけど勿論腕はたつ、んだけども、決してスーパーマンじゃなくて、息もあがれば、一人一人斬るのが如何に大変か。刃と刃が合えば、刃こぼれしますよね、でも刃こぼれしちゃったらもぉ斬れないじゃないですか、そぉすると刺すか、のこぎりだと思ってガァッてひいて、勿論元々ひき斬りですけど、それが尚、ザクッていって、そこから力づくでもぉ一回ひいて・・・ そぉいぅ処まで見込んだ殺陣って知らないんですよ。何度もやってると刃こぼれがひどいからもぉ斬れないからって、自分の刀を捨てて人の刀を抜いて、その刀でまた斬っていくとか・・・ 元々(三十郎は)斬りたい人ではないので、リアルとは違うんだけどリアリティを凄く感じさせてくれる。キャラクターのセリフとかも上手くリンクしていくし、こんなに素晴らしい殺陣を考えてくださって本当にありがとうございます、って感動しました」
俳優生活20周年、そぉいぅ意味では新しい刺激だったり、を感じたりもしたということなんでしょうか?
「初心に帰ったような感じ。湘南爆走族のときのノリみたいなものを感じた。アッ、そぉだよな、また新しいところへ飛び込んだような、こんな世界があったのか、っていう驚き」
ここで、「椿三十郎」ダイジェストが流れ、織田さんからのメッセージ。
「日本映画専門チャンネルをご覧の皆さま、椿三十郎主演をやっております、織田裕二です。(ここでやや深めの一礼)この映画は本当にいろんな意味での今ある日本の力、スタッフ・キャスト総力を結集して作った、とても、ちょっといつもとは、ひと味違う意味のある作品だと思っております。こぉいぅ作品と出会えてほんとに今、僕は良かったなと思うんですけど。是非この、良かったか良くなかったを皆さんに判断していただきたいと思っています。それも出来ればちゃんとしたスクリーン(ここで手を広げて大きなスクリーンでという仕草)で観ていただきたいと思っています。是非・・・ 是非ご覧になってください」
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